2006年07月22日

ビルトイン機器にご用心!

と言っても、松下のFF式ファンヒーターやパロマの給湯器みたいに一酸化炭素中毒で命を落とす訳ではありません。
商品の互換性の問題です。

例えば上級グレードのシステムキッチンに組み込まれる事の多いビルトインタイプの冷蔵庫。
キッチンとお揃いの表面仕上げ材を使って、とても見栄えが良いですね。

冷蔵庫はコンプレッサーを積んでる機械です。
毎日毎日、24時間365日働き続けています。
当然、いつの日にか寿命が来ます。

壊れた時、同じ寸法・外観の代替品に入れ替えたいんですが、10年、15年後にピッタリ合う物があるかどうか。
まず、99%以上の確率で無いと思った方が良いでしょう。

冷蔵庫なら高さ、幅、奥行きそれぞれでピッタリの物を探し出すのは困難です。
ましてや色・形までも同じ物を用意するのは至難の技です。
頼まれた業者は泣きが入ります。


キッチンに組み込むビルトインレンジも、一頃は吊り戸棚の下に吊り下げるタイプが流行りましたが、今は廃れてしまい、コンロの下に組み込む物が主流、と言うか本流です。

オーブン一体型のコンロもオーブンの方が使う割合が少ないため、コンロが先に傷んでしまってコンロだけ換えたいのにセットで換えるか、下のオーブンの代わりにキャビネットを組むしか手立てはありません。


エアコンも然り。
天井カセット型や壁に埋め込むタイプも新築時とは規格が大きく変わっていて、そっくり交換出来る物なんてありはしません。

本体のサイズも変わっています。
開口部の寸法が違えば建築工事を伴う工事となり、費用は更に増えます。
配管も隠蔽で壁や天井を壊さないと入れ替えは出来ませんね。
メーカーも旧機種との互換性を考えているのはごく一部です。


お施主様が湯水の様に涌き出るほど潤沢な資金を準備出来るのなら、問題ありません。

普通は爪に火を灯す様にして貯めた頭金と長期のローン。
それが終わっていないのに道中半ばで機器は壊れてしまいました。

さあ、どうやって資金繰りしますか?
「そろそろクロスも色が褪せて来たし、この辺でリフォームするか」
そんな予定に合わせて都合良く壊れてくれはしないのが住宅設備なんです。


長い目で見て下さい。
デザイナーやコーディネーターはあなたと一緒に住んでくれる訳ではありません。
機器のトラブルで交換しなきゃいけない機種の後継機まで把握していませんよ。

大抵意匠について提案してくれるのは可愛らしい女の子が担当でしょう。
でも、設備の事は実はズブの素人。
詳しい事を聞いても答えられない方が多いでしょう。
オマケに機器の故障の時には寿退職していてその会社にはまず、在籍していませんよ。

「あの時はあの人がこう言ったのに!」
10年も経てばそんな事覚えている人がその会社には居ませんって。
地場でやってる工務店さんなら別かも知れませんが、それ以外は稀なケースでしょう。

ましてや大手は転勤が多いので、2〜3年したら営業や工事監督などの担当者はあなたの手の届かない遠くへ。
アフターが充実してるはずの大手ハウスメーカーも書類上の引継ぎだけ。


新築やリフォームの時に、メインテナンスや交換費用はあなたの身の丈に見合った内容ですか?
取り付ける時の費用以外に修理や交換のコストも考えてみて下さい。

何人ものお施主様がビルトイン機器の交換で多大な費用を捻出するのに苦労するのを見てきました。
お次は10年後のあなたの番ですか・・・?
posted by 謎の住宅設備屋 at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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