2006年07月09日

給湯器の寿命を縮めない使い方

今日はガスや石油を使った瞬間式の給湯器を長持ちさせる方法を。

給湯器が水からお湯にする機構は単純です。
水栓(蛇口ですね)を開けると内胴と呼ばれる燃焼室の周囲を水が流れます。
水が流れたのを感知して燃料をバーナーで燃焼させます。
燃焼したその熱が内胴で水に伝わり、水の温度が上がってお湯になります。
(実際の構造は制御のための機構が大変複雑なんですが、ここでは省きます)

内胴は熱の伝わりを良くするために銅などの金属を使っています。
安い給湯器は鉄製の内銅に腐食を防ぐために亜鉛メッキなどを施してあります。

この場合の金属の腐食=酸化の事です。
ある条件で金属が酸素が結合すると酸化が起こります
(実際は温度条件も関係しますが)。
酸化を防ぐにはどちらかが欠けていれば良い訳です。


やかんをガスコンロにかけた時の事を思い出して下さい。
水を入れたやかんを乗せて火を着けた時、一瞬ですがやかんの周りに水滴が着きます。
これはガスが燃焼した時に発生する水蒸気が、やかんの中の水で冷やされて凝結した状態です。

やがてやかんが温まってくると水蒸気が凝結する温度を超えるので水滴は着かなくなります。


給湯器の中でも内銅で同じ事が起こっています。
ただし、給湯器を使う時はやかんと同じ様に燃焼を続ければ温度は上昇するので水滴の付着はほんの僅かですので気にする事はありませんし、防ぎようもありません。

注意して欲しいのは給湯器を使わない(リモコンのスイッチが入っていない)時です。
スイッチが入っていなくても、お湯の水栓(単水栓でもシングルレバーでも)を開くと給湯管の中を水が流れます。
その時給湯器の内銅に水が流れます。

夏場、周囲の湿度が高い状態で内胴に冷えた水が流れるとどうなるでしょうか?
当然、内胴の周囲には凝結した水分が付着します。
ガスが燃焼していれば水分はやがて消えるのですが、スイッチは入っていないので水分は消えず、残ります。
繰り返すうちに内胴外部の腐食を引き起こすのです。


最近の業務用給湯器の中にはその現象を防ぎ、耐久性を向上させるために燃焼しない時は内胴に水が流れない様にバイパスさせる回路を持った物も出て来ました。

しかし、家庭用にはまだ出て来ていない様です。
今もお使いになっている給湯器を長持ちさせるならスイッチが入っていない時はシングルレバーのハンドルは右側に回して、2ハンドルの水栓なら水側を回して使いましょう。
これだけでも内胴の腐食の発生はかなり減ります。


給湯器も20号以上で自動追焚機能が着いた風呂釜ともなると定価で40万円以上。
買い替えるのも決して安くありませんよね?

制御メカの部分の修理なら部品代もそんなに高くありません(基板を交換すると部品代で4〜5万は軽く行きますが)。

腐食した内胴を交換する位なら買い換えた方がお得なくらいの部品代と工賃になります。
それを考えたら、点火しないで水を流さない様にするのは苦にもならないと思います。


※ちなみにこれは瞬間式の給湯器だけの話で、構造が異なる貯湯式のボイラーや温水器はこの限りではありません。
posted by 謎の住宅設備屋 at 23:05| Comment(4) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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