2006年07月30日

決算期の引渡しはダメダメ

この話は住宅メーカー全体とは限らないのですが、と前振りさせていただきます。

前の記事に書いたとおり、建物本体の引渡しがその住宅メーカー(以下:メーカー)の引渡しと重なる場合、要注意!です。
半年毎の決算を前に、メーカーは売上げ対象のお施主様の物件を竣工させようと必死です。

雨などで遅れた前工程(基礎や建方など)の工期のズレを後工程(内装・仕上げ)で吸収させて期日に間に合わせるのですから、無理が無い方が不思議です。
間違えた施工に気付いて直す場合も、本来ならその部分を一からなんでしょうけど、内装の大工もなんとか終わらせようと焦っています。
とてもそんな余裕はありません。

そこで、目に見えないところでは端折ってしまうわけです。
内装なんて造作の下地がボードで隠れてしまえばまったく見えないわけですから。

ひどい所では下地の桟木があちこちツギハギ、と言うのも何度と無く目にしました。
それも名の通った有名メーカーの現場で、です。


メーカーの現場監督も「こんなに受け持ったら一日で回りきれないでしょ?」と言う件数を任されています。
設計の担当者も同様です。

今、家を建てている方がいらっしゃったら、その物件に監督さんは毎日顔を出していますか?
また、どのくらいの時間そこに居て、打ち合わせや確認をしてるでしょうか。
下請の「○○建設」や「◇◇工務店」に任せっきりではありませんか?

監督自身がそのメーカーの社員じゃなくて、「一軒あたりいくら」で請け負っている契約社員も多いです。
出した利益の何%かがその人の収入だったりしています。

設計の人も毎日の件数をこなすのに忙殺されて、仕事の内容が設計では無くなってる人も多数います。
検証する時間が足りていないんです。


ある現場では「窓が大き過ぎて、エアコンの巾が壁に納まらない」と言う問題が出てしまいました。
現行品のエアコンなら巾の狭いものがありますが、一般的な物では窓にかかってしまう。

お施主さんは怒りが収まりません。
「窓を一回壊して造り替えて欲しい」と繰り返しています。
窓を小さくするには外壁も内壁も壊して、場合によっては柱の移動さえ必要になります。

構造計算から申請までやり直さなければならないかも知れません。
そこまでする費用のゆとりは大手メーカーにもありません。
一物件あたりのコストも極限まで圧縮されていて、予備費用として見ているはずもありません。

そこまで見通しているお施主様のクレームだったんでしょう。
結果、窓は直さずに費用の減額で手打ち、設計の担当者はかなりの処分をメーカーの社内で受けた様です。


お施主様は「このメーカーなら安心」と思って契約するのでしょうけど、実態はこんなものです。
むしろ、地場の昔ながらの工務店の方がフレキシブルに対応出来るかも知れません。
提案力や自社のモデルハウスはありませんが。


安心を得るために代価として高額な費用を払ったのに、中身は極限までコストを圧縮されているため、非常にチープなプレファブ(pre-fabrication)で、管理も検査も外注・下請。
宣伝広告費にかけるウエイトも高く、余剰人員を食わすのにもコストがかかって頭痛の種。
そんなメーカーが多いですよ。

引渡し前のドタバタ、監督も職人も疲れ切っていて、集中力も欠けています。
ケアレスミスや労災事故も出やすいし。


そうそう、検査を利害関係の無い第三者の検査機関に依頼するのは余計なコストが掛かるけど、無駄どころか大変有益だと思いますよ。
是非、ご一考を。
posted by 謎の住宅設備屋 at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月23日

システム品を選ぶ時には手間を惜しまない

システムキッチンやユニットバスを選ぶ時、カナリ迷いますよね?
A社のはデザインが素敵、B社は収納に工夫を凝らしていて、C社は扉や仕上げ材の機能性に特長をうたっているし・・・

たっぷりと迷って下さい。

まだ具体的な商品が決まっていないならカタログを見て気に入ったメーカーの現物を見てくると良いでしょう。
出来れば各社のショウルームにも足を運んで、スタッフから説明を受けて、出来れば詳しいプラン図も作って貰って。

間取りにあったプランで納まるなら問題はありませんから、
新築であればプランナーと自宅またはハウスメーカーの事務所で打ち合わせでしょう。
中には採用しているメーカーに制約のある所もあるでしょうからその範囲の中で。
リフォームなら工務店の担当者も同行して貰って、詳細な打ち合わせをして下さい。


新築の時はそれこそ大変な金額でローンを組むでしょう。
それなのに以外と打ち合わせが面倒なのか、あまり良く調べずに、確かめずに商品を決めてしまう方が非常に多いんです。

クルマを決める時はそれこそあのメーカーとこのメーカーと、って相見積もりも取って、装備やオプション、果ては取得税や保険まで詳しく調べているのに。

皆様、おウチの事を決める時はあっさりしてます。
一生物でしょう?
クルマは長くても3〜7年くらいがせいぜいです。


住宅設備にもそれこそ担当者が「もうカンベンして下さい」って言うくらい、こだわりを持って、あれこれ確かめて下さい。
次に取り替えるのは10〜15年後だと思います。
それまで不満を持ち続けて毎日付き合わなきゃいけないなんて。


※余談ですが、ハウスメーカーの決算期と重なる、ギリギリの竣工・引渡しの工程は避けましょう。
相手がなんと言おうが、その時期の建物・設備などサイアクです。
物件数が集中しているうえに工期が無い物件の扱いは酷いものですよ。
決算から2〜3ヶ月後に引渡しが一番ゆったりして進行してます。
(その辺に付いてはまたいずれ)
posted by 謎の住宅設備屋 at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月22日

ビルトイン機器にご用心!

と言っても、松下のFF式ファンヒーターやパロマの給湯器みたいに一酸化炭素中毒で命を落とす訳ではありません。
商品の互換性の問題です。

例えば上級グレードのシステムキッチンに組み込まれる事の多いビルトインタイプの冷蔵庫。
キッチンとお揃いの表面仕上げ材を使って、とても見栄えが良いですね。

冷蔵庫はコンプレッサーを積んでる機械です。
毎日毎日、24時間365日働き続けています。
当然、いつの日にか寿命が来ます。

壊れた時、同じ寸法・外観の代替品に入れ替えたいんですが、10年、15年後にピッタリ合う物があるかどうか。
まず、99%以上の確率で無いと思った方が良いでしょう。

冷蔵庫なら高さ、幅、奥行きそれぞれでピッタリの物を探し出すのは困難です。
ましてや色・形までも同じ物を用意するのは至難の技です。
頼まれた業者は泣きが入ります。


キッチンに組み込むビルトインレンジも、一頃は吊り戸棚の下に吊り下げるタイプが流行りましたが、今は廃れてしまい、コンロの下に組み込む物が主流、と言うか本流です。

オーブン一体型のコンロもオーブンの方が使う割合が少ないため、コンロが先に傷んでしまってコンロだけ換えたいのにセットで換えるか、下のオーブンの代わりにキャビネットを組むしか手立てはありません。


エアコンも然り。
天井カセット型や壁に埋め込むタイプも新築時とは規格が大きく変わっていて、そっくり交換出来る物なんてありはしません。

本体のサイズも変わっています。
開口部の寸法が違えば建築工事を伴う工事となり、費用は更に増えます。
配管も隠蔽で壁や天井を壊さないと入れ替えは出来ませんね。
メーカーも旧機種との互換性を考えているのはごく一部です。


お施主様が湯水の様に涌き出るほど潤沢な資金を準備出来るのなら、問題ありません。

普通は爪に火を灯す様にして貯めた頭金と長期のローン。
それが終わっていないのに道中半ばで機器は壊れてしまいました。

さあ、どうやって資金繰りしますか?
「そろそろクロスも色が褪せて来たし、この辺でリフォームするか」
そんな予定に合わせて都合良く壊れてくれはしないのが住宅設備なんです。


長い目で見て下さい。
デザイナーやコーディネーターはあなたと一緒に住んでくれる訳ではありません。
機器のトラブルで交換しなきゃいけない機種の後継機まで把握していませんよ。

大抵意匠について提案してくれるのは可愛らしい女の子が担当でしょう。
でも、設備の事は実はズブの素人。
詳しい事を聞いても答えられない方が多いでしょう。
オマケに機器の故障の時には寿退職していてその会社にはまず、在籍していませんよ。

「あの時はあの人がこう言ったのに!」
10年も経てばそんな事覚えている人がその会社には居ませんって。
地場でやってる工務店さんなら別かも知れませんが、それ以外は稀なケースでしょう。

ましてや大手は転勤が多いので、2〜3年したら営業や工事監督などの担当者はあなたの手の届かない遠くへ。
アフターが充実してるはずの大手ハウスメーカーも書類上の引継ぎだけ。


新築やリフォームの時に、メインテナンスや交換費用はあなたの身の丈に見合った内容ですか?
取り付ける時の費用以外に修理や交換のコストも考えてみて下さい。

何人ものお施主様がビルトイン機器の交換で多大な費用を捻出するのに苦労するのを見てきました。
お次は10年後のあなたの番ですか・・・?
posted by 謎の住宅設備屋 at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月17日

お宅のキッチン大丈夫?そのA

毎日調理で使っているあなたの家のキッチン、大丈夫ですか?

昨日に引き続き第2部です。


1.ダクトの不燃処理
レンジフードの換気用ファンには形式による分類があります。
従来からおなじみの「プロペラファン」の他、最近一般的なのは「シロッコファン」と「ターボファン」と呼ばれるものでダクト(排気用の管)に接続して外部に排出するタイプの物です。
排気のためのダクトはレンジフードの上で繋がっていて、天井の中を通って外壁まで出ています。

マンションのような規模が大きい集合住宅は消防検査を受ける事が義務付けられているので新築の時は心配無いと思いますが、改修工事や戸建住宅は要注意です。


キッチン取付けの際、レンジフードとダクトの接続部分は皆さんの目が届かない所に隠れてしまいます。
消防法では火器に接続された排気管の隠れたところ(隠蔽部と言います)には一定以上の厚さの不燃材(主にロックウールと呼ばれる物)を巻く事が定められています。

戸建住宅や改修工事の際、隠蔽部分にロックウールが巻かれていない現場を数多く見受けます。
原因としては建築工事と設備工事の区分が不明確でキッチン工事業者は材料を用意していませんし、建築側も電気工事業者にダクトを接続させる事が多いため、と言う事が多い様です。

また、建築工事側に設備に対する知識が不足しているため、この事を知らない、または気付かない監督もいます。
リフォーム会社を標榜していても建築基準法や消防法についてはまったく無関心であるために結果としてお施主様が被害を被るケースが殆どです。


2.ダクトの材質
排気ダクトの材質についても規定されていて、火器を使用する換気設備に接続されるダクトはアルミではダメで、鉄などの耐火性の高い材質が求められます。

ダクト自体に一定以上の厚さが必要なのと、所轄の消防署によって基準が異なり、例えば都内ではフレキ(ジャバラ管)での接続は認められません。

リフォームの際は平気でアルミが使われている現場が多いです。
しかもロックウールも巻いていない。


3.防火措置
ダクトが外壁に出る部分は当然外壁に穴が開いています(開口部と呼びます)。
この開口部も一定以上の面積を超える場合、防火用の部材 「FD:フューズダンパー」を使用して、室内からの出火や隣地からの火災から類焼を防ぐ様に定められています。

2の項でも書いたとおり、信じられない事ですが消防法や建築基準法に疎い建築業者がいるため、FDの設置すら指示できないで現場を納めているのを何度も目にしました。


4.火器からの離隔距離
コンロのバーナー部からレンジフードのフィルター部までの距離は800mm以上と定められています。
マンションなどに多いのですが、天井と壁のところに出っ張っている梁をよけるために吊り戸棚を梁の分だけ前に出すか、吊り戸棚を下げて梁をかわしているはずです。

問題なのは後者の吊り戸棚の位置を下げている場合です。
下がっているのが吊り戸棚だけならアタマがぶつかるだけですが、吊り戸棚との高さを揃えるためにレンジフードも下げていて、バーナーヘッドからの離隔が800mmをクリア出来ていない事があります。


一度ご自分のキッチンの周辺を確認してみては?
万一の火災の時に泣かないために。

追記
訳のわからんパソコン教室から無関係なトラバ入っていたので削除しました。
posted by 謎の住宅設備屋 at 01:02| Comment(2) | TrackBack(1) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月16日

お宅のキッチン大丈夫?その@

毎日調理で使っているあなたの家のキッチン、大丈夫ですか?

今回は長くなるので2部に分けてお話します。
※飲食店の換気について少し追記しました。


キッチンの一部、コンロの上に付いているレンジフード。
一般的に「換気扇」と言う位置付けでのイメージが近い筈。

換気は排気だけと考えてる方が多いのですが、「換気」=「空気の入れ替え」なので、「排気」をするのにはまず「給気」が必要です。
一生懸命レンジフードのファンが唸っていても給気が足りないと思う様には排気をしてくれません。

気密性の高いマンションなどで給気が不足していると、レンジフードを回した途端にドアを開けるのに余計な力が必要になる、なんて言うのは明らかに給気量が不足している状態です。

ファンが室内の空気を排出するために部屋の空気に「負圧」が発生して、室外の空気の圧力(大気圧)に負けてドアが外から空気に押し付けられているのでドアが開けづらいのです。

ファミレスとかで店を出る時、出入り口のドアを開けると「ブオッ」という音がして、風が店内に流れ込むのを経験した事があるはずです。
これも店内の厨房の排気用のファンの力が強く、給気が足りないためにドアを引っ張っている状態で、ドアを開けると外気が急激に流れ込むために起こる現象です。

最近は厨房で働く人達も労働環境が苛酷なのを嫌って「厨房内にもエアコンを付けて欲しい」と言う声を聞く事が多くなりました。
特に夏場は高温の外気侵入を嫌い、給気口を塞いでいる厨房を見かけます。
折角断面積から面風速まで計算して設計した給排気量を従業員の方が崩してしまい、結果としてお客様に不快な思いをさせてしまうのです。

外気との温度差を嫌うなら熱交換型の換気扇もあります。
イニシャルコストは高いのですが、効果はあります。
飲食店経営者の方、是非導入をご検討下さい。


奥様方、「寒いから」「暑いから」と室内にある給気用の「レジスター」を閉じてしまっていませんか?
折角付いている給気口を閉じてしまい、給気量を自分で不足状態にしてしまっている方が非常に多いです。

キッチンと繋がってる部屋の窓を開けた時と閉じた時でレンジフードのファンの音が明らかに変化する場合は給気量が不足している状態です。


「ウチの換気扇、吸い込みが悪くって」と仰るあなた、レジスターを閉めてたり、ドアを開けるとファンの音が変化してはいませんか?
posted by 謎の住宅設備屋 at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

パロマの給湯器事故で騒いでますが

今回のPH-81Fから131Fまで同型のシリーズで、すべてFE式と呼ばれる排気方式の物です。
FEとは Forced Exhaust:強制排気の略称です。

給湯能力により8号~13号のラインナップの物が該当しています。
FE式は室内に設置するタイプの給湯器で、排気筒を通じて燃焼ガスを排出します。

今回の事故(と言うより器具に人為的な操作をしているので事件ですね)は不完全燃焼防止装置を作動させない様に細工してあったので、排気ファンが作動しないまま燃焼を続けた状態で排気が室内に溢れて不完全燃焼を起こし、中毒に至ったものです。

給湯器には不完全燃焼防止装置(業界では「不燃防」と略して呼んでいます)の取付けが義務付けられており、作動をキャンセルさせるのは修理に関わる者の中ではタブーとされていて、重大な過失です。
FE式だけではなく、自然排気のCF式やBF式の風呂釜でも以前から同様の事件はあって、事故事例としてサービスマンの導入教育でも必ず教えられる、いろはの「い」です。


メーカーだけでなくガス供給事業者でも器具の修理を受付けており、都市ガス・プロパンガス共に事業者が修理を実施しています。
古い友人達からは、最近のガス事業者の従業員の資質に疑問を抱き、安全に対する意識の欠如やモラルの低下を嘆く声を非常に数多く耳にします。

賃貸物件のオーナーに頼まれて排気不良でも作動する様に細工してあったとか、交換部品の供給が間に合わないため止む無くセンサーをキャンセルさせたとかいろいろな記事が出ています。
事件の経緯は時間が経つにつれて明確にされるのでしょうが、いずれにしてもセンサーやファンに手を加えた人為的かつ悪質な事件が白日の元に曝されました。

いずれ刑事事件から民事に発展するでしょうが、その時当事者はどのような対応をするのか、気になるところです。
posted by 謎の住宅設備屋 at 10:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月09日

給湯器の寿命を縮めない使い方

今日はガスや石油を使った瞬間式の給湯器を長持ちさせる方法を。

給湯器が水からお湯にする機構は単純です。
水栓(蛇口ですね)を開けると内胴と呼ばれる燃焼室の周囲を水が流れます。
水が流れたのを感知して燃料をバーナーで燃焼させます。
燃焼したその熱が内胴で水に伝わり、水の温度が上がってお湯になります。
(実際の構造は制御のための機構が大変複雑なんですが、ここでは省きます)

内胴は熱の伝わりを良くするために銅などの金属を使っています。
安い給湯器は鉄製の内銅に腐食を防ぐために亜鉛メッキなどを施してあります。

この場合の金属の腐食=酸化の事です。
ある条件で金属が酸素が結合すると酸化が起こります
(実際は温度条件も関係しますが)。
酸化を防ぐにはどちらかが欠けていれば良い訳です。


やかんをガスコンロにかけた時の事を思い出して下さい。
水を入れたやかんを乗せて火を着けた時、一瞬ですがやかんの周りに水滴が着きます。
これはガスが燃焼した時に発生する水蒸気が、やかんの中の水で冷やされて凝結した状態です。

やがてやかんが温まってくると水蒸気が凝結する温度を超えるので水滴は着かなくなります。


給湯器の中でも内銅で同じ事が起こっています。
ただし、給湯器を使う時はやかんと同じ様に燃焼を続ければ温度は上昇するので水滴の付着はほんの僅かですので気にする事はありませんし、防ぎようもありません。

注意して欲しいのは給湯器を使わない(リモコンのスイッチが入っていない)時です。
スイッチが入っていなくても、お湯の水栓(単水栓でもシングルレバーでも)を開くと給湯管の中を水が流れます。
その時給湯器の内銅に水が流れます。

夏場、周囲の湿度が高い状態で内胴に冷えた水が流れるとどうなるでしょうか?
当然、内胴の周囲には凝結した水分が付着します。
ガスが燃焼していれば水分はやがて消えるのですが、スイッチは入っていないので水分は消えず、残ります。
繰り返すうちに内胴外部の腐食を引き起こすのです。


最近の業務用給湯器の中にはその現象を防ぎ、耐久性を向上させるために燃焼しない時は内胴に水が流れない様にバイパスさせる回路を持った物も出て来ました。

しかし、家庭用にはまだ出て来ていない様です。
今もお使いになっている給湯器を長持ちさせるならスイッチが入っていない時はシングルレバーのハンドルは右側に回して、2ハンドルの水栓なら水側を回して使いましょう。
これだけでも内胴の腐食の発生はかなり減ります。


給湯器も20号以上で自動追焚機能が着いた風呂釜ともなると定価で40万円以上。
買い替えるのも決して安くありませんよね?

制御メカの部分の修理なら部品代もそんなに高くありません(基板を交換すると部品代で4〜5万は軽く行きますが)。

腐食した内胴を交換する位なら買い換えた方がお得なくらいの部品代と工賃になります。
それを考えたら、点火しないで水を流さない様にするのは苦にもならないと思います。


※ちなみにこれは瞬間式の給湯器だけの話で、構造が異なる貯湯式のボイラーや温水器はこの限りではありません。
posted by 謎の住宅設備屋 at 23:05| Comment(4) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月08日

商品を選ぶ時に見落としがちな事

皆さんが住宅設備を選ぶ時、星の数ほどある商品の中から、どの様な方法で決定しますか?

建築会社や工務店、リフォーム会社の担当者さんから「ウチが扱っているメーカーはココとココです」ってカタログを持って来たり、ショールームに連れて行かれたり、ご自分で足を運んだり、というところでしょうか。

商品の特徴も色々ありますから、予算や機能を含めて絞り込めたとしても、似たようなメーカー数社の中から選ぶ時はCMで良く目にしていたり、名前の知られたところから選ぶのが通常だと思います。


工事が無事完了して、あなたは商品の取り扱い説明をしてもらってから早速使い始めました。
何年かしてその設備機器の調子が悪くなってきました。
修理を頼みたいけど、どこに頼んだらいいんでしょう?

工事を頼んだ工務店や建築会社ですか?
でも、今日は工務店の定休日。 電話は繋がりません。


「確か取り扱い説明書に連絡先の電話番号が書いてあったはず・・・」
ところが説明書がなかなか見つからない。
やっと見つけた説明書の後ろのページに修理の連絡先が書いてありました。

あなたは電話をかけてみます。
しかし、何回コールしてもなかなかオペレーターは電話に出てくれません。
やっと繋がったと思ったら、「本日は電話の受付けだけで訪問は明日以降になります」、との返事です。
すぐに直して欲しいのに!

翌日、やっとサービスマンがやって来ました。
ところが、「部品が無いので部品を揃えてからもう一度伺います」と言ってサービスマンは帰ってしまいました。

これが夏場のエアコンや冬場の給湯器や風呂釜だったらどうでしょう?
そんなに待てませんよね。


翌日も部品は入って来ないのでサービスマンは来ません。
オマケに修理会社からいつ来てくれるのか、連絡はまったくありません。
壊れてから5日後、再度訪問したサービスマンの手によって無事修理完了。


ところが修理代を聞いてビックリ!
部品代の他に出張料・技術料などがチャージされて凄い金額です。


こんな事が無い様に修理を頼む時にはおおよその金額を聞いておきましょう。
また、壊れた機器の型番と物によっては本体やリモコンに「エラーコード」を表示する物があるので、故障の状況と共にそれも伝えるとカナリ処置が早くできるはずです。


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メーカーによって、修理の際の対応の良否が大きく分かれるものです。
名の通ったメーカーでも修理に関しては子会社・系列会社に振っていて、しかもサービスマンは正社員ではなく契約社員や請負のサービスマンが担当する、なんて事はザラにあります。
中には「修理のコールが買い換えを勧めるチャンス」と考える輩もいますので、納得できない時は詳しく聞きましょう。

せっかく取りつけた機器は気に入ってるのに修理がお粗末でそのメーカー全般のイメージを落としている、と言う事例は山ほど見聞きしてきました。
口コミやネットでもメーカーの情報が良く出ていますので(悪質なクレーマーのも然り)、その辺も加味して選択の材料にするのも良いかと思います。


機器を選ぶ時に修理の事まで考えて選ぶ人は少ないと思います。
でも、使い始めて壊れた時に一番困るのは他ならない、その商品を選んだアナタなんですから。
posted by 謎の住宅設備屋 at 16:04| Comment(2) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月06日

エコキュートのお話です

オール電化に欠かせない給湯器、「エコキュート」も前回の記事「IH」同様に関東圏では急激に伸びてます。
というか、西日本に比べると今までの東京電力管内での伸びが遅過ぎただけなんですけどね。

関西電力・九州電力は新築・リフォームに関わらず、エコキュートをリース商品として提供、毎月の支払いを安価に設定して普及を伸ばしたって言う背景があります。


東電管内ではオール電化用料金メニュー「電化上手」があります。
午後11時〜翌午前7時までの時間帯の単価を下げて、その間にお湯を沸かしておくという、エコキュートや電気温水器など、貯湯式の給湯器ならではのメニューです(瞬間式の給湯器ではこうはいきませんよね)。

詳しい単価は各電力会社さんのホームページを見ていただくとよく判りますが、昼の時間帯の約5分の1の単価設定です。

注意が必要なのは夜間に沸かして貯めたお湯を使い切ってしまった時です。
最近のエコキュートはお利口さんなので、お湯が無くなりそうだとユーザーに代わって昼間でもお湯を沸かしてくれるものがあります(設定によっては沸かさない物もある)。

頼みもしないのに、夜間の5倍の単価でバカスカお湯を沸かしてくれちゃったりする事もあるので、既に使ってる方は取説をよく読んで、無駄の無い使い方をしてくださいね。


エコキュートは大気熱をコンプレッサーで取り込んで、お湯にしています。
電気温水器はヒーターに電気を流して、そのままの熱でお湯を沸かします。

最近のエコキュートは「COP」が5.0近くまで効率が良くなっています。
COPが5.0の場合、電気の使用量を1とすると、大気熱を利用して沸かせるエネルギー効率が約5倍、という感じです。
電気温水器は電気使用量1に対して効率も1です。


イニシャルコストは当然、エコキュートの方が高いです。
ランニングコストを考えると、エコキュートの方がお得なんですが、まだ修理が必要な程の出荷台数と年数が経過していないんで、実際のメンテナンスコストは未知数です。
エコキュートの方が部品点数も構造も複雑なんで、メンテのコストはかかりそうです。


お急ぎで無い方は、もう少し様子見?
地球に優しいから、即導入ですか?

この時期、試運転してる時はヒートポンプが大気熱を奪って涼しくしてくれるんで快適なんですけど。


えせ「ロハス」な方達はどうなさるんでしょうねぇ?
マクロビオティックばかりじゃないでしょ?
「フェアトレード」って言いながら100均で買い物してないですか?
ビンボー人はホントの「ロハス」出来ませんやん。


発電所から需要家までの送電ロスや原子力発電の排熱・廃熱の処理はどうなってるんでしょう?
posted by 謎の住宅設備屋 at 06:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月02日

IHってどうなのよ?

ここ数年、IHの需要はうなぎ上りです。
オール電化と共に各メーカーさんの販売台数の伸びは凄まじいものです。

色々なお施主様にガスコンロからの入れ替えの際によく訊かれるのが「経済性」、「安全性」と「電磁波」についてです。


経済性についてですが、アルミや銅鍋も使える、って事で最近はオールメタル対応をうたう商品が多数あります。

オールメタル対応は今までに使っていたお鍋も使えるのがウリの商品です。
注意して欲しいのは「インプット」と「アウトプット」。
電気をIHに入力してどれだけ熱に変換出来るか、です。

メーカーによってはアルミ鍋で加熱調理する時、効率が上がらず、電気をメチャメチャ食うのになかなか鍋が暖まらない、というモノも実際にあります。

IHは電磁誘導を利用して金属を発熱させますから、もっとも効率が良いのはIH対応の調理器具を使う事です。

アルミや銅で鉄などを挟んで成形した「クラッドメタル」を使用する事で効率良く電気を熱に変換します。
もし、買い換えてまだお鍋を揃えるゆとりがあれば、出来るだけ専用の物に取り替えましょう。
毎日の事なんで、電気代が大きく違いますよ。


安全性はガスコンロもそうですが、チャイルドロックや空焚き防止などの3重・4重以上の安全装置が付いていますので、「つい、うっかり」を防ぐ機能は充実しています。

ガスコンロの加熱防止機構も優れていますが、鍋の底に接していないと正常に働かないので凹凸がある鍋やセンサー表面に汚れが付いていると正確な制御が出来ません。


一番気になる電磁波ですが、これ自体の害については未だ研究中で、どの研究機関からも明確な答えは出ていないようです。
私は気になさるお施主様には無理にはお勧めしない様にしています。

IHから発生する電磁波よりも、通話中の携帯電話の方が電磁波が多量に出てるって知ってました?
IHの電磁波を気にするなら携帯もヘッドセット付けて、頭から離して使ってます?奥様?

余談ですが送電線下の鉄塔も電磁波凄いですよ。
posted by 謎の住宅設備屋 at 12:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ナイショ話のスタートです

皆様、はじめまして。
謎の住宅設備屋と申します。


本業で住宅設備を含めた設備工事を生業としております。
日頃現場で見聞きしたり、お施主様との接点の中で疑問に思う事など多々あります。

逆にお施主様も住宅設備について住宅販売会社さんやビルダーさん、リフォーム会社さんから充分な説明を受けられず、不安に思う事が多いと思います。
そんな事に少しでもお答えして、お役に立てればとの思いでこのblogを始めてみます。

よろしくお願い致します。
関係方面に差し障りが無い様に匿名とさせて頂きます。


※適切なジャンルが見当たらなかったので、「不動産」に登録しています。
  記事中に表示されていた、キーワードマッチがウザイので無効にしました。
posted by 謎の住宅設備屋 at 11:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ナイショ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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